トップへ


永遠なる無駄遣い


海外逃亡顛末
永遠なる無駄遣い

13/18頁 ★ ウィーン(4/7)

<美術史美術館>

 ハプスブルク家の君臨の歴史をまざまざと見せつけるのが、この博物館。本来なら2日間は通いたい所だが、今回はオーストリアを横断してしまって、あまり時間がない。結局、半日強(5時間)で切り上げた。お目当ては、マーガレット王女の肖像画4点(11-F)とブリューゲルのバベルの塔(11-G)。まぁ、その他にもフェルメールなどが見たかったのだが、これは修復中でダメでした。フェルメールに関しては、「フェルメールの眼」なる本が日本で出ていて、必見ですね。良く解説されている(と言っても論評するほど、美術のプロではないので、勉強になったというのが行間の意味でもありやんす)。


 ブリューゲルと言えば、セコムがCMで使っている。そういえば、ちょっと前(2年程前)にセコムの偉い人(ナンバー2か3)への電話で、挨拶代わりに「セコムしてますか」と長島監督の真似をして言ったら、笑いが取れなくて暫し沈黙され、とても困ったことがあった。同じ状況では、東京新聞。気に入っているCMなのだが、特報部のKさんに電話で「お風呂でキュキュキュ」と言ったら、恥ずかしいから辞めてくれと言っていた。そうかなぁと思いつつ、いつも心のなかで口ずさんでいる。

<クンストハウスとマヨルカハウス>

 クリムトの壁画があるクンストハウスへ。このクンストハウスは、金のキャベツを屋根にのせている。普段は白い建物に金色が映えるのだが、イベント中で、誰か芸術家に赤く塗られていた。これも芸術だと、美術館の関係者は言っていたが、後ろに回ってみるととても雑な塗り方で、台無しと言った感じではある(芸術は奥が深いので、コメントはこの辺にしないと......)。ここは、近代美術を専門に展示する美術館だが、地下にクリムトの壁画がある。ちょうど、パリにあるモネの睡蓮みたいな状況で、ゆっくり、ゆったりとした時間を過ごすのが良い。30分は見ていただろうか。

 もう一つは、オットー・ワーグナーの作品であるマヨルカハウス(11-I)。それまでの貴族的なゴテゴテの関西風を離れ、スッキリとしたアールヌーボーの歴史的な建造物。近代の音がやってくる瞬間である。窓の装飾はいたってシンプル。

 そういえば、韓国と台湾の建築関係の学生が多く訪れていたが、日本の学生は見あたらず。ミラノ方面では日本の建築関係の方を良く見かけたが、この辺りはダメなのかしら?誰か教えてくれ。あ、建築はダメでも、テキスタイルとか勉強中のあなた、行きなさい。次のブタペストなんかでもそうだが、教会の中のちょっとした模様なんか、エトロそのものだもんね。あれはパクリじゃないかと思う程、エトロのショールのあの薄いペイズリー模様が至る所にある。ヒントがわんさかという感じであーーる。

 脱線ついでに言うと、イタリアのシエナとかアッシジに行くと、或いはスペインのマラガとか南の方だったけど、イスラム寺院の白黒の斑模様とかが教会の建築様式に残っているのだが、あれはモノトーンの組み合わせとしてはとても綺麗である。誰か第二のコムデギャルソンとかになりたければ、少し研究して、デザインを考えればいいのになぁと思っている。ほれ、日本人は天然的には頭部が黒なんだから、黒髪の似合うファッションを考えて、日本からの情報発信を心掛けるのがいいんじゃないの。一時期のマドンナを真似して髪を黒くしたりするように、日本人のファッションを真似させるとかね。あとね、少しの茶髪は、髪が柔らかく見えて、基本的にはOK(賛成)なんだけど、金髪というか真黄色は理解できんなぁ。昔80年代半ば、東京丸の内の国際ビルという帝劇の入っているビルに居たことがあるのだが、そこは劇団の皆さんが普段練習したり生活している所で、遅めの昼ご飯ではよく女優さんの卵の茶髪を見ていたわけだ。その茶髪に慣れるのにも2年ぐらいかかったのに、今じゃOLさんもみんなオスカル状況だもんね。あれで汚いカッコされた日には、屋根の上のバイオリン弾き状況なんですがね。


次のページへ
前のページへ
目次へ