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こちら情報局


「本音のコラム」
『東京新聞』
01年9月7日付
こちら情報局

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歌舞伎町

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 先週末、歌舞伎町で発生した深夜の火災事故では、ホテルニュージャパンの火事を上回る死者が出た。若い人達が被害者の冥福を祈りに来ている姿は、改めて悲惨さを印象づけている。

 物事には運・不運が存在し、運命の糸に操られるようにその「場」に居合わせた人も少なくないはずだ。

 こうした重大事件・事故が発生すると、現行法制化での一斉点検による違法摘発が声高に叫ばれるが、現存する店舗やサービスへの立ち入り検査に伴う混乱や人員不足、コストの負担などから完全な実施は難しい。

 まして無法地帯で雨後の竹の子のように後から後から新たな店舗が別の経営者により営業再開されるとなると、関係当局としてはお手上げの状態なのではなかろうか。

 それでも打つべき対策はある。まずはフロア面積毎の規制を改めることが必要だ。たとえば、曜日時間毎の単位面積あたりの想定顧客数に応じた安全尺度を導入するのが有効と考える。

 もう一つは、繁華街用の経営情報システムを作り上げることだ。テナントが変われば、電力やガス、水道の開閉が必要なのだから、繁華街ではこうした経営情報を官民で共有することが望まれよう。

 このあたり、どうも「お客様は神様です」的な物言わぬサービス産業が増えているために、潜在リスクを未然に防ぐことができないようだ。