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昔から六月の花嫁は幸せになるとの言い伝えがある。
個人的なことで恐縮だが、スタッフの一人が六月末に嫁ぐことが決まった。そのこと事態、大変喜ばしいことなのだが、実は相手の方が転勤になったため、彼女も本日をもって退社し、大阪に行くことになった。 新卒として入社した頃は「ちびっ子」と呼ばれ、研究員としての仕事に慣れることから始めた彼女も、今では本人自身の署名で専門誌に論文を執筆するまでに成長した。 筆者としては、花嫁の父的な心境だというのはちょっとオーバーだとしても、複雑な心境であることに違いはない。本業での完璧なデータ収集・分析能力に加え、当コラムを含む筆者のマスコミでの活動では、ついつい熱くなりがちな筆者のブレーキ役として手綱をさばいてくれた。 本人にはあとのことは心配ないからと言ってはいるが、本当のところパフォーマンスの維持には苦労しそうだ。が気持ちを切り替え、ネットを利用した協働の在り方を実験してみようかとも考えている。 そういえば、御両人が仲人へご挨拶に行くという当日の朝まで、そのことを一言も言わずに筆者らの徹夜に付き合ってもらったことがある。 後でこのことを知り、大変驚くとともに、筆者が成長できたのは、彼女の支えがあったからだと再確認し、改めてその緻密さに感謝している。 末永く、お幸せに。
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