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永遠なる無駄遣い


海外逃亡顛末00#1
ミレニアムの海外逃亡は大胆だ

永遠なる無駄遣い

(4)オアフ島(いわゆる本島) 2月13日〜


     
 土曜日である。成田を飛び立ってから既に10日が経過し、出張も半分を消化した。ここからハワイに飛ぶ。ロスは雨男の名前に恥ないような天候を演出。飛行機はバカンスを楽しむ引退夫婦の格好の観光地としてのハワイを目指す。

 隣のおじさんはとても体格が良い。あちらこちらの乗客に声をかけ、とうとう隣のオイラにも声がかかる。最初は英語ができないふりをしていたが、おばあさんスッチーのエニシング・トゥ・ドリィーンク?に反応し、あっという間に質問責めにされた。  

   

 なんでもアジアに1ヶ月滞在するらしい。東京とフィリピンを中心に滞在するらしく、米国の西海岸に家をたくさん持っている自動車ディーラーなので、沖縄でのビジネスを提案した。彼は引退したので、息子を紹介してくれるらしい。

 そうそうLATimesでのスヌーピーは本日が最終回だったのに前日に作者が亡くなったらしい。

     

 ようやく西海岸でのハードワークを脱したので、少しのんびりしたい。だが、サイオン(この原稿を書いているモバイル)のキーボードが快適なため、いつでも仕事がこなせる状況にあるのが辛い(笑い)。今だって、飛行機の窮屈な空間の中で、右人差し指と親指、左親指で完璧に原稿を打っている状態だ。

 ハワイでは、クライアント・インタビューの合間にデッキシューズを買うつもりだ。でもなぁ、オアフは飽きた。で、面白い情報を集めるべくハワイ在住の若手日本人夫妻も訪ねた。  

   

<ニッコーワイキキ・ザ・イリカイ>

 ホテル日航はバブル時代にあちらこちらの海外ホテルを高いコストで買収し、お人良しの日本人観光客相手に商売を繰り返してきた。で、結局ルネッサンスに買収され、チェーンを手放したと報道されていたが、なんとその切り替わりの当日、2月14日のバレンタインデーに日航に泊まっていたのだ。

 このホテルが良いのはアラモアナ・ショッピング・センターまで散歩がてら歩いていけること、目の前に地元客も利用する中華料理店が存在することである。

<アラモアナ・ショッピングセンター>

 アラモアナはブランドで固められ、一年中日本人で賑わう。1月から続く幾つかのバーゲンは2月のバレンタインでも引き続くのか、ごったがえしている。ここで嫌いなのがルイビトンにプラダにアルマーニのセカンドライン。店員が日本人を馬鹿にしているし、ちょっときどった馬鹿夫婦が隣近所の日本人はダサイという顔して値踏みしている。で、自分達は何度も来た顔しているけど、もっと仲良くしようよと言いたい。だいたい、そんなに毎回来ているのなら、いっぱい買い物するなよな。ヨーロッパに行けばいいじゃん。

 で、ハワイ立ち寄りの際は必ずROBINSでデッキシューズを購入する。あとはバナナリパブリックでしょうか。

 ラルフローレン(ポロ)は観光客でごったがえすけど、品物はそろっていない。で近くの高級デパートのニーマンマーカスでもそれなりにバーゲンやっているし、店員との会話を楽しめる。

 水着を買い忘れた貴女は、リバティハウスの一階にある水着コーナーはどうだろう。控え目なワンピースであれば、日本帰国後スポーツクラブで使える。

     
<マリポッサ>

 バレンタインだというのにクライアントとの夕食でお茶にごし。沖縄の未来を語り、日本のポジショニングを考える。

 ちょっと量が多かったが、美味しい。フランシス・コッポラのワイナリー製赤ワインを2本胃袋に流しこむ。  

   

 ここはアラモアナのニーマン・マーカスの最上階にある。少しきどってお洒落をして、家族や知人とリッチなご飯を食べたい時に利用するようだ。夜より昼を勧めるが、海岸などの風景はなかなかである。

     

<マイタイ・バー>

 アラモアナでショピングに励むよりも、すこしゆったりと過ごしたいならば、3階の真ん中にあるマイタイ・バーが良い。夕暮れ時の光の変化を堪能できる。お勧めは、ラズベリー味のフローズン・マルガリータであるが、シャーベット状の上品なドリンクとして2杯はいける(個人的な感想でした、、、)。  

   

<ハワイ在住日本人夫妻>

 今回は宿泊先ホテルの近くにスタッフの小学校3年以来ウン十年のつきあいの旧友が住んでいたので、ハワイ観光産業のヒアリングを兼ね、中華料理で舌づつみ。

     

 まぁ色々現地駐在の人達の仕組みを聞かせていただいたというところか。最新情報については、今後機会を見てご紹介頂ける貴重な情報源の一つとあいなった。

 ご主人は不動産関係の仕事をしており、ハワイで結婚式をあげて2年。当初は結婚直前に勤務していたニューヨークでの生活を前提にしていたが、ハワイ転勤になり、特に奥さんの方が戸惑いが多いらしい。

 日本人観光客に直してもらいたいことは、道で地図を拡げて場所確認をするために立ち止まることと、帰国に際して小銭を使い切るためにレジに長蛇の列をつくることだそうだ。小銭については、どこかに両替機ができるか、小銭専用のポイントカードを作り、プールできると便利なのだが、観光関係の企業が考えることはできないのか?皆さん知恵を出しなはれ。  

   

<アリゾナ>

 時差の関係で早起きしたらテレビで戦艦アリゾナの歴史を日本語で述べていた。『国民の歴史』ではないが、ちょっと大げさな記述が多いなぁと考えさせられる。アリゾナから今でも重油が流れ出し、大切な海を汚しているというのだ。米国の環境保全の技術をすればとっくの昔に重油流出を止められるだろうに、意図的に止めていないか、間違った事実を馬鹿な日本人観光客に伝えようとしているのではないだろうか。

 もう一つは突然のゼロ戦の飛来によりこれまでに構築された日米関係を台無しにしたというもの。米国で暮らす日本人の気持ちも解らないではないが、これではいつまでも日本人は尊敬される国民にはなれない。そろそろミレニアムを一つの区切りとし、新世紀を歩んでほしい。

     

<時差>

 米国では東海岸と西海岸で3時間、西海岸とハワイはさらに2時間の時差があるため、ハワイで東海岸と仕事をすると4時半起きというのは当たり前の世界になるそうだ。

 で、どうするかというと15時あたりまで働いて、サーフィンとかに明け暮れるのである。あるいは夜は夜で盛り上がる。そうした時差のある世界では1時間の早起きで農作業の時間が延長されるといった50年前の苦労話を聞かされることはない。  

   

 日本は早くから第三次産業で栄えてきたが、最大の顧客であるはずのサラリーマンが無視され、大都会が無視された。そして今後は高齢者が急増するのに、またまた無視しようとしている。マーケティングの原理を導入しないと、倒産は間違いない。

     
<ウォード・センター>

 ウォード・ウェア・ハウスと2つ並んで建つショッピング・センター。アラモアナなどとは違い、ちょっとした雑貨などの店がある落ち着いた雰囲気が売りで、中にあるタイ料理屋のベジタリアン向けの春巻きとカレーライス、タイ紅茶がお勧め。  

   

 一番端にある本屋もかなり充実しており、併設のCD屋も混雑せずに物色できる。支払い後であれば、2階の喫茶も利用可能。ハワイ大学のプリントシャツやコンピュータ関係の文房具も近くのショップで揃う。

<1ドルバス>

 ハワイに慣れてきたらそろそろバスを使いたい。

 乗る時に1ドルを払う。下車時にトランスファーと言って、細長い紙を貰うと途中下車もできる。だいたい2時間以内が限度のため、同一方向の二つのショップを掛けもちできる。

<チャート・ハウス>

 イリカイのすぐ横にあるシーフード屋。貴花田、若花田の手形が飾ってある。ブイヤベースが美味しい。ヨットハーバーが見えるが、大型バスの通り道に面しており、空気の汚れが気になる。